店内に大量にあるヴィンテージの靴達。
ヴィンテージと言えどもそのほとんどは「デットストック」で未使用の物ばかりです。
さて、先週も大量入荷がありまして、更にラインナップが追加されています。
店内の隙間と言う隙間にディスプレイしたデットの古靴達。
シューズ屋並のボリュームになりました。
約70足近くある靴を全部紹介は難しいので入荷のあった4足にフォーカスして紹介します。
(Church’s)
Price:¥58,000+TAX
Size:7
Width:F
名門イギリス靴メーカーのチャーチからフルブローグの靴。もはや説明不要のポピュラーなシューブランドですね。
インソールから年代を推測するに、そこまでの古い物ではないとは思いますが恐らく1990年~2000年初期ころではないかと思われます。何はともあれ一昔前ですので革の質もよりはいい感じですし、値段も破格。(そしてなによりもデットストックと言うのが良い。)
ヒールまで行き届いたメダリオンのスエード。
刻印には4都市表記しており、ライニングも未使用なのでもちろんかなり綺麗。
ラストは73の後継モデルとされているラスト100を使用。クラシカルな雰囲気を伝えるべく現行の物よりもトゥに丸みのあるデザインにしています。
内羽根式でイギリス靴らしい面構え。グットイヤーなのでもちろん張替えも可能です。
王道の一足はまず手始めにチェックを入れたいところ。
(NOCONA BOOTS)
Price:¥58,000+TAX
Size:9
Width:D
服好きの間では今レイト60’s~70’sあたりを意識したアイテムが流行っているとの事でチョイスしたのが「ウエスタンシューズ」。
ある種特殊部類の靴ではありますが、選んだ理由としてはウエスタンブーツにしてはシンプルで履きやすいと思ったからです。
アメリカの地でウエスタン文化の聖地と言われるテキサス発の「ノコナ社」のブーツ。
創業は1925年だそうで、もうすぐ100年近い老舗メーカーです。
ブーツはハンドメイドで作られておりカーボイファッションの一躍を担ったブランドとしても認知されています。
ウエスタンブーツと言えばその革使いがなかなかエキサイティング。エキゾチックレザーなどの爬虫類系の革を混ぜて派手に仕上げるのが定石。そして刺繍などでいい意味に「野蛮」に仕上げていきます。
これは恐らくエレファントかオットセイあたりのシボのある革を使った物ではないかと思いますが、どちらかと言うとウエスタンにしてはかなりシンプルに仕上がり。とはいえ革のクオリティーと表情が
とても雰囲気良く仕上ています。
ウエスタンブーツはこの鋭くヤバイ位尖ったトゥと
この高さのあるピッチドヒール。ピッチドヒールと言えばビクトリアンファッションでもお馴染み。クラシカルなファッションを重んじる我々のガーメントにも案外この感じ、しっくりハマりそうな気もします。
「YOU WONT WANNA TAKE EM OFF!!」
この冗談めいた感じもチャーミング。絶対脱ぎたくなくなる程心地いいって事でしょうかね。
(WEYENBERG)
Price:88,000+TAX
Size:10くらい
Width:Eくらい
印刷表記がうっすらでサイズが微妙にわからなくて申し訳ございません。フィッティングしたら私嵐田の足にぴったりだったので、恐らく10~10H位かと思われます。
アメリカの名門、ウエインバーグ。靴好きなら当然の如く知っているとは思いますが、1892年に創業したブランドです。
第一次世界大戦では軍用の靴を受注生産した事で急成長。
このブランドはなんと言っても履き心地がかなり良く、土踏まずにフィットして足を包んでくれる様なフィッティング。
アメリカでは「NUUN BUSH」や「STACY ADAMS」などの大手シューカンパニーに1930年などの下請けで現在のNIKEのシューズの「AIR」的な感じで履き心地に特化したシステムをつくり靴に採用。その当時はかなり革新的な開発だったと思われます。
木型やソールから推測するに50’s~60’sあたりなのでしょうか。
パンチドキャップトゥオックスフォードシューズ、質感的にボックスカーフかなと思います。
クラシカルなシューズらしくヒールカップも綺麗なつくり。
インソールも綺麗な状態。そしてこのクラシカルなギザギザなタンが古靴特有で、タン裏には保護パットが付いていたり、履き心地も至るところまで凝ったディテールです。
ヒールには「MASSAGIC」を採用。このヒールは同社で「AIR CUSHION COMFORT」
として呼ばれるウェンバーグ社の高級ラインの証とも言われています。
(L.L.BEAN)
Price:48,000+TAX
Size:10
Width:D
個人的にも大好きなブランド「L.L.BEAN」。
1912年、アメリカのメイン州生まれのアウトドアブランドで、その中でもこの「ビーンブーツ」はとても有名でブランドのシグネチャーとしても認知されていますよね。
現行のビーンブーツと比べてもラストが細めでかっこいいのがヴィンテージの良さで、革の質に限っても断然現行と比べいいです。またこのモデルの様な12ホールも現在ではほぼみかけなくなり、こんな綺麗なデットストックもあまりありません。
こちらは60’sの物で、100年近いビーンブーツの歴史の中でもミッドセンチュリーにあたるもの。
アメリカのメイン州は全米の中でも自然に囲まれた湿地帯、ハンティングをする為には水が染み込まない防水性の高い靴が必要だった事からゴム靴にレザートップを縫いつけて出来たのがビーンブーツ。ゴム底はスリップ防止にも特化していました。
表記された「Free Port Me」と筆記体の白タグは60年代の印。
紐もオリジナルの革紐がつき、高級感があります。
ゴム底も劣化はまったくなく、とても60年前のものとは思えないミントコンディション。、
アメリカ靴らしい機能美と愛らしいフォルムがなんとも言えません。
この靴、次の2020AWのルックにも使われています。まだ非公開なので、この足元だけで想像を膨らませてくださいませ。。。
あと五日でクリスマス。良い時をお過ごしください。
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